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Palm Phone(パームフォン)はドコモOK?デザリングは?口コミも

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携帯端末で知られたメーカー・Palmから、久々にヒットの予感がする面白いガジェットが登場しました。

Palmという企業を、最近の方は知らない人も多いと思います。

ハンドヘルド・コンピューターという分野では、一度、世界のトップをとった事もある、歴史ある企業です。

まだ、カラー液晶が存在せず、液晶といえば、モノクロ表示だった時代に、メモ・計算機・電話・簡単な専用アプリの実行など、スマートフォンの機能の一部を実現していたのがPalmです。

ちなみに日本で言えば、シャープが電子手帳・多機能電卓の発展形として、Zaurusという製品を出しています。

時期的には、インターネットが普及する前でしたので、製品毎に閉じた世界で、アプリの開発が行われていました。つまり、iOSやAndroidのような汎用OSが無かったのです。

その為、スマートフォンや多機能携帯が出てくると、一気に市場を奪われてしまいました。

ただし、機能が制限されていたゆえに、ハードウェアと連携した操作の簡易さ、使いやすさでは評価が高く、未だに修理しながら使っているマニアも多いです。

この分野は、独特の商売の難しさがあって、同じ時期にアップル社が、Newtonというハンドヘルド・コンピューターを発売していますが、惨敗しています。

そのPalmが高機能スマホ全盛の今、敢えて機能制限をし、手のひらに収まる小型スマホを出した意味と戦略は?

Palm Phone(パームフォン)とは?ドコモで使える?

Palm Phone(パームフォン)は、手のひらサイズに収まる超小型スマートフォンです。Palm社から発売されているのですが、Palmの意味が、そもそも手のひらです。

もともと、Palmという製品で、PDA(電子手帳・携帯情報端末)の世界で、大きなシェアを持っています。つまり、お家芸の世界で、小型化・単機能化したスマートフォンを発売したわけです。

製品の位置づけとしては、必要の無い機能を削って、用途を限定して、携帯性と使い勝手を向上させたスマートフォン。もしくは、メイン機のサブ機として、持ち歩き専用の端末というところです。その為、メイン機と同じ電話番号で、発着信が可能です。

一応、YoutubeやChrome等のアプリも普通に使えますが、このサイズのディスプレイで、インターネットの情報を取ろうという方は、少ないと思われます。見辛いし、バッテリー容量や、ストレージも全体のサイズに合わせて、ダウンしているので、負荷の高いアプリを長時間使用するのに適していません。

では、何に使うのかといえば、仕事に頻繁に使う機能に限定して使う事になります。電話・メモ・メッセージの送受信・予定表・アラームなど、考えてみるとPDAでPalmが実現させていた機能ばかりです。逆に言えば、忙しく仕事で歩き周っている時に、対応できる事は限られているという事です。

このコンセプトがユーザーに受け入れられて、アメリカではブレイクしていましたが、日本では発売さえされないのではないかという声があったにも関わらず、好調なセールスを記録しています。

一つ、注意点なのですが、販売元からのアナウンスで、「ソフトバンク回線に対応」となっています。では、ドコモのSIMカードを挿して使えないのかという話ですが、使えるようです。ただし、電波環境の悪い場所だと、つながらない可能性があるので、公式には、そう発表しているという事らしいです。

ここからは、専門的な話になりますが、Palm Phone(パームフォン)で対応している周波数は、4G LTE(B1/B3/B7/B8/B20)になります。そして、ドコモで利用できる周波数は、B1,B3のみ。auでは、B1のみとなります。理論上、使えるはずですが、「不可能ではない」というレベルで、お勧めできる事では無いようです。ソフトバンク系の回線を利用するのが無難です。特にauに関しては、通話も怪しいレベルですので、特別な事情が無い限り、ソフトバンクの回線を使うのが正解です。

Palm Phone(パームフォン)のデザリングなどの機能と価格

  • OS:Android(TM)OS Oreo 8.1
  • サイズ:50.6×96.6×7.4mm/重量:62.5g/防水性能:IP68
  • ディスプレイ:1280×720 ピクセル(3.3インチHD液晶)
  • ストレージ:32GB/RAM:3GB
  • リアカメラ:1200万画素/フロントカメラ:800万画素
  • CPU:クァルコム Snapdragon 435
  • バッテリー:800mAh

販売店希望価格:41,482円(税抜き)

最近のスマートフォンは、標準の機能として、Wi-Fiルーターの代わりになるデザリングが装備されていますが、Palm Phoneでは、メニューから消されています。有効にするには、システムに手を加えたり、特別なアプリを導入しないと、標準ではできません。800mAhのバッテリー容量で、デザリングが意味があるかと言われれば「無い」と断言できるので、これは気にする必要は無いのではないかと思います。

Palm Phone(パームフォン)の口コミ

  • こういうサイズが便利なのは判るけど、格安スマホで同程度の性能で、1万円安いからなぁ。通信会社も限られているし。
  • わざわざ、メインのスマートフォンを、これに持ち替える人は、いないと思うから子機としては、ありなんじゃ?
  • やはり、バッテリー容量がキツなぁ。使い方は、完全に限定したほうがいい。間違っても、ゲームなんかしちゃだめ。
  • Android端末だけど、ランチャーがサイズに合わせて、独自仕様になっています。使い難くは無いけど、知らない人はとまどうかも。
  • 使い方を選ぶ製品だよね。

まとめ

いろんな意味で、Palmらしい商品です。Androidの仕様で、一般のスマホでできる事は、殆どできますが、サイズ相応のハードウェアのダウンサイジングで、事実上、意味を成さない機能があります。また、「殆どのアプリは動きますが、製品の特性上、動かしていいアプリと、動かすべきでないアプリがあります」

つまり、仕様ではなく、製品そのもので、ユーザーが、どう使うべきかを主張しています。これで、重量級のゲームが遊びにくいと言う人は、使い方が理解できていない人です。

いずれにしても、「自分がどう使うかを、しっかり決めてから」購入を検討するべき商品です。

こういうガジェットは、何でもそうですが、製品の性能以上に、使う人の知恵と工夫で価値が決まります。

骨董品とも言える、シャープのZaurusを、未だに現役で使っている人がいるのも、その人なりに手放せないアイテムに昇華しているからです。

価値を見出した人にとって、強力なツールとなってくれるでしょう。