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ダークツーリズムとは?日本や世界のスポット例(場所)や現状と特徴・問題点をわかりやすく説明

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最近、大阪府堺市にある百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されたというニュースがありました。このことによって海外からの旅行者にアピールできる日本の観光地がまた1つできたことになります。

観光地と言えば、「楽しい・景色がきれい」だけでなく最近では暗いイメージの地を対象にしたものもあるようです。今回はそんな旅行について注目していきます。

 

ダークツーリズムとは?

 

ダークツーリズムとは、人類の悲劇・死・暴虐、具体的には災害被災跡地・戦争跡地などを巡る観光の事を言います。

この概念は、1996年にイギリスのグラスゴーカレドニアン大学の教授、ジョン・レノンとマルコム・フォーリーによって提唱されました。

日本では、2013年に「新語・流行語大賞」にノミネートされており、話題となりました。

 

ダークツーリズムのスポット例(場所)

 

世界・日本には様々なダークツーリズムのスポットがあります。

 

日本のダークツーリズムスポット

 

日本における代表例としては、

広島にある原爆ドームを始めとする平和記念公園

 

長崎の平和祈念像を始めとする施設

 

先の大戦時、日本で唯一の地上戦があった沖縄にあるひめゆりの塔

 

最近の事象としては、1985年に起こった日航機墜落事故の御巣鷹山

 

東日本大震災で事故を起こした福島第一原子力発電所もそうだという方もいますが、ここは現在一般人立ち入り禁止です。

 

このほかにも、「熊本の水俣病資料館」「広島江田島の毒ガス工場跡」「長崎の隠れキリシタン潜伏地」「長崎県雲仙普賢岳大火砕流の雲仙岳災害記念館」などなど多くあります。

 

世界のダークツーリズムスポット

 

世界にも日本以上の数のスポットがあります。

代表例として、

 

ポーランドにあるナチスドイツのユダヤ人迫害の象徴、アウシュビッツ強制収容所

 

ウクライナにあるチェルノブイリ原発事故発生地

 

カンボジアにあるトゥール・スレン虐殺博物館(ポル・ポト派による大虐殺)

 

最近の事象では2001年9月11日同時多発テロで被害にあったグラウンドゼロなどがあります。

 

ダークツーリズムの現状と特徴・問題点をわかりやすく

 

ダークツーリズムは、言葉は新しいですが例えば「修学旅行に広島・長崎へ行って原爆の惨状を知る」「社会見学で被災地を訪れる」など行われてきたことです。

 

しかし「ダークツーリズム」と名付けることによって各種メディアに取り上げられそれに接した人々が新たに訪れてみようと行動を起こす方が少なからずおられるはずですのでそれなりの意義はあると感じます。

 

「ダークツーリズム」で訪れる場所は、等しく人類の負の部分でありこの負の部分と向き合うことによってこれからの自身を代表する人類がどのように考え、行動しなければならないかを考える端緒になるはずです。

 

しかし「ダークツーリズム」にも問題点もあります。

観光地という考え方から言えば商業的価値が生じます。

そうなると過度に利益追求するあまりダークツーリズムの意義を忘れた、ただの観光地になってしまう可能性があります。

また最近の悲劇の場であれば周辺の方々には生々しい記憶が残っています。展示をする際にも周辺への配慮が必要です。

 

まとめ

 

今回は、ダークツーリズムについて取り上げましたが、ここで取り上げた場所は、前述したように人類の愚かな歴史の遺産です。

このような所を訪れたといっても人間が今のままである限り世界に戦争・紛争・抑圧・差別がなくなることはありません。

しかし時々は訪れることによって自分の愚かな部分と向き合う契機とし人生を豊かに生きる糧になると思います。

 

今回もお読み頂きありがとうございました。

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