最近の国会で共産党を始めとする野党が追及しているのが、政府主催の「桜を見る会」ですが、11月25日の参院行政監視委員会にて新たな疑惑が出てきました。
今回は、「桜を見る会」を巡る新たな疑惑について調査します。
目次
ジャパンライフは「桜を見る会」招待状を詐欺に利用?
11月25日の参院行政監視委員会にて、共産党・田村智子議員が、悪徳マルチ商法としてこれまでにもたびたび社会問題化してきたジャパンライフ社の創業者で元会長である山口隆祥氏を「桜を見る会」に招待したのは、安倍首相なのではないか、と追及をしました。
実際ジャパンライフ社は、「桜を見る会」の招待状を下の画像のように宣伝に利用していたようです。
マルチ商法のジャパンライフ問題とは?
さて、ここで話題の中心となっている「ジャパンライフ」と言うのはどのような会社でどんな問題を起こしているのでしょうか?
「ジャパンライフ」は、1975年に山口隆祥氏が設立した東京都千代田区に本社を置く代替医療機器製造販売会社です。
しかし正体は、磁気治療器の 「レンタルオーナー商法」 で高齢者らから多額の資金を集めるというマルチ商法を行う会社で急成長をしますが、当時組織的詐欺犯罪として問題になった豊田商事事件の余波もあって業績は急激に落ち込みます。その上マルチ商法被害が表面化し国会で取り上げられるという問題になります。
その後も、消費者庁からの度重なる行政指導、業務停止を伴う行政処分を受けますが、それを無視し勧誘活動を続けていることが発覚しまたもや問題となります。
この間に社長である山口隆祥氏は、法人税法違反で告発されたため、娘である山口ひろみが社長に就任します。
このように問題となり続けたジャパンライフですが、業績が悪化したのか2017年に倒産します。また2018年には東京地方裁判所より破産手続開始の決定を受けることになります。
ジャパンライフ山口会長は安倍首相の「総理枠」で招待か?
11月25日の参院行政監視委員会にて、共産党・田村智子議員が「桜を見る会」のジャパンライフ社の創業者で元会長である山口隆祥氏について追及した趣旨は、この招待が安倍首相の枠なのではないか?という事です。
先ほど示した山口隆祥氏への招待状の右側にある受付表にナンバリング「60−2357」のなかの「60」という区分が総理推薦枠を示しているというのです。
これに対する政府側は、「個人に関する情報」だと答弁を控えたが、今後野党は追及を続けると考えられます。
安倍首相の辞任や責任問題は?加藤勝信厚労相や二階俊博自民党幹事長も広告塔だった
ジャパンライフは、自民党の有力議員を広告塔として利用するために接近していたようで、2017年にはチラシの中に「安倍内閣の重要閣僚の加藤大臣と山口会長が会食し、ジャパンライフの取り組みを非常に高く評価していただきました!」の文言や「ジャパンライフのビジネスモデルは、1億総活躍社会を先取りしています!」との加藤勝信厚労相(当時)のコメントが掲載されています。
また「自民党・二階俊博幹事長を囲む懇親会を山口会長主催で開催しました!」と謳ったチラシも存在したようです。
共産党の追及に対して、政府与党は動きを見せていませんが、山口隆祥氏の「桜を見る会」招待に安倍首相の関与があるとするならば責任問題に発展する可能性もあります。
まとめ
今回は、「桜を見る会」を巡るジャパンライフ山口隆祥氏招待問題について調査しました。
確かに今回の問題が本当だとすると政治と詐欺集団の癒着という事で看過できない事態だと思います。
しかし今の日本の政治は、野党が政府与党を追及するという一方通行の論議しかしません。私が確認するだけでも野党にも数々の疑惑や説明すべき事案があるように見受けられます。
疑惑のある集団の疑惑追及と言うのがどうも解せないのでせめて、お互いを追求しあうという論議の仕方に変えてほしいと思います。
今回もお読み頂きありがとうございました。