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参院選2019の争点をわかりやすく解説!憲法改正や年金・消費税増税も

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第25回参院選が7月4日に公示され、21日の投票日に向けて、17日の選挙戦に入りました。

皆様のところへも、参院選の投票の案内が郵送されていると思います。

今回の選挙の争点は、何を重視するかで、人によって意見が分かれるかと思いますが、概ね以下の4点に絞られると思います。

  • 自衛隊表記を巡る憲法改正
  • 年金制度の改正
  • 消費税増税の可否
  • 外交・安全保障

野党も、優先順位に多少の違いはあれど、以上の4点を争点として争う姿勢を見せています。

参院選に向けて、選挙の概要と争点をまとめてみました。

第25回参院選の概要

今回の選挙は、参院定数を6増する公職選挙法改正により、今回の改選数は124議席、選挙後の定数は245議席となります。

与党が掲げる改選過半数は63議席。

ただ、安倍首相は勝敗ラインについて「与党で非改選も含めた過半数」と設定しており、自民、公明両党で53議席を確保すれば達成できます。

ただし、憲法改正まで踏み込んで考えると、参議院で動議発動に必要な三分の二に当る、改憲勢力で86議席を確保する必要があります。

対して、野党は全国で32ある改選数1の「一人区」で、統一候補を立てて、確実に票数を稼ぐ戦略を立てています。

JIJI.com

政党別スローガン

  • 自民 日本の明日を切り拓く。
  • 立民 令和デモクラシー
  • 国民 家計第一
  • 公明 小さな声を、聴く力。
  • 共産 希望と安心の日本を
  • 維新 創れ、新たな日本のかたち 目指せ、もっと自由で安心な社会
  • 社民 支えあう社会

今回の選挙の密かな争点。LGBT、女性天皇・女性宮家、夫婦別姓

  • 自民 旧姓の幅広い使用を認める。LGBTへの正しい理解を目的とした議員立法を制定。豊かな生涯の基礎となる一貫した道徳教育を着実に推進。
  • 立民 選択的夫婦別姓の導入。LGBT差別解消法を制定。同性婚を可能とする法改正を実現。各議会での男女同数を目指す。
  • 国民 孤独担当大臣を設置し、孤独対策。「よりそいホットライン」の拡充。参議院定数の6削減。女性天皇の容認、女性宮家の創設。
  • 公明 身を切る改革として議員歳費を10%削減。選択的夫婦別姓の導入に向け議論。8050問題に対応する相談支援。
  • 共産 選択的夫婦別姓を実現する法改正を行う。男女の賃金格差を是正。LGBT差別解消法を制定。同性婚を認める法改正を行う。
  • 維新 議員報酬と議員定数3割カット。国家公務員の人件費2割カット。被選挙権年齢を18歳に。同性婚を認める。イヌ、ネコの殺処分ゼロ。
  • 社民 LGBTs差別禁止法を制定。同性婚を実現する法整備。選択的夫婦別姓の実現。不必要な使い捨てプラスチック製品の製造・販売・流通の規制。

参院選2019の争点をわかりやすく解説

憲法

  • 自民 早期の改憲を目指す。「自衛隊の明記」、「緊急事態対応」
  • 立民 憲法論議は否定しないが、改悪には反対。知る権利の尊重など、国民の権利拡大の方向へ。
  • 国民 自衛権の定義を明確にしてから、自衛隊の明記をすべき。知る権利などの人権論議は歓迎
  • 公明 自衛隊明記は慎重に。大災害時の国会議員の任期延長など、条文を加える方向での議論は賛成
  • 共産 憲法9条改憲に反対。
  • 維新 「教育の無償化」、「道州制の導入による行政機構改革」「憲法裁判所の設置」
  • 社民 憲法改悪に反対。

年金

  • 自民 人生100年に相応しい社会保障制度を構築。
  • 立民 年金の最低保障機能を強化。医療の自己負担額に、所得に応じた上限を設ける「総合合算制度」の導入
  • 国民 低所得の年金生活者に、最低5000円の加算。年金適用者の要件を緩める。
  • 公明 認知症対策を推進。
  • 共産 「マクロ経済スライド」を廃止し、経済状況で目減りしない年金を目指す。
  • 維新 自分で年金を積み立てる「積立方式」へ、長期的に移行。
  • 社民 「マクロ経済スライド」に反対。年金支給年齢引き上げに反対。医療費の自己負担率増に反対。

消費税

  • 自民 消費税率を10月に10%に引き上げる。最低賃金、全国平均で時給1000円を目指す。
  • 立民 消費税値上げを凍結。最低賃金、全国平均で時給1300円を目指す。
  • 国民 ポイント還元などを含む今回の税率引き上げには、反対。最低賃金、全国平均で時給1000円以上を目指す。高速料金を土日祝日は、上限1000円に。
  • 公明 消費税率を10月に10%に引き上げる。軽減税率や商品券の発行で、景気を下支えする。最低賃金、全国平均で時給1000円以上を目指す。
  • 共産 消費税引き上げ反対。最低賃金、全国平均で時給1500円を目指す。
  • 維新 消費税引き上げ凍結。同一労働同一賃金の推進。
  • 社民 消費税引き上げ反対。最低賃金、全国平均で時給1500円を目指す。大企業への増税。

外交・安全保障

  • 自民 国際社会のルールづくりを推進。日米同盟強化。沖縄基地推進。拉致被害者の帰国をうながす。
  • 立民 沖縄基地反対。安保法制の廃止。
  • 国民 沖縄基地見直し。安保法制廃止。
  • 公明 沖縄基地負担軽減。核兵器廃絶。
  • 共産 沖縄基地反対。日米地位協定の改正。安保法制廃止。
  • 維新 集団的自衛権の要件を厳格化。沖縄基地負担軽減。防衛費のGDP1%枠の廃止。
  • 社民 沖縄基地反対。安保法制反対。

まとめ

選挙の度に思うのですが、今回のように、憲法・税制・年金・安全保障と、複数のテーマがある場合、政党単位の投票だと、全てのテーマで政党の方針に賛成という事は、少ないと思います。

それでも、ある政党が得票で優れば、そこが推進する政策が、全ての面で支持されたという扱いで、議論が進んでしまいます。

インターネット時代に相応しく、政策単位で民意を問う工夫も必要なんじゃないかと思います。

政治団体「支持政党なし」は、政策や公約を一つも持たず、有権者からの投票で支持する政策を決める政党です。これは、一つの回答だとは思いますが、もっとインターネットを活用しても良いのではないでしょうか。

もし、政界が国民の政治参加を、本当に望んでいるなら、そろそろ、そういう工夫が出てきても良い頃です。

選挙区の割当や、当選枠で不毛な議論を重ねるより、民意を吸い上げる工夫をした方が、建設的だと考えます。