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東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーにおいてトヨタ自動車の自動運転技術を搭載した電気自動車を先導車とするニュースや、オリンピック・パラリンピック期間中、選手村敷地内において自動運転車を選手や関係者の移動手段として用いる予定のニュースなど「自動運転」に関するニュースが世の中を賑わせ、自動運転技術の開発が進んできていることを感じられます。

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一方、国会では自動運転技術に合わせた道路交通法の改正が行われたようです。

今回は道路交通法の改正内容と自動運転技術について書いてみたいと思います。

 

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2019改正道交法施行令案の内容

 

それでは今年5月に改正が行われた道路交通法の内容を見ていきましょう。

 

自動運転

 

今回の改正で条件から外れた状況での自動運転システムの使用や、自動運転中の走行データを正確に記録できない車の運転を禁止しました。なお自動運転の詳細については後述します。

違反をした場合、違反点数が2点、違反金が大型車では12,000円、普通車が9,000円となります。この違反金の支払いを拒否した場合、刑事罰の対象になります。

施行時期は2020年5月からの見通しになります。

 

ながら運転

 

今回の改正では自動運転技術以外に携帯電話やスマートフォンの運転中の使用によるながら運転に対する厳罰化が施行されています。

具体的には、

運転中にスマートフォンなどを使用していて交通事故などの危険に結びついた場合、現行「3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役、または30万円以下の罰金」へと厳罰化されています。また違反点数が2点から6点へ引き上げられています。

次に事故にはならなくてもスマートフォンなどを使用していて運転をしていた場合、違反点数が1点から3点へ、違反金が大型車の場合7,000円から25,000円、普通車の場合は6,000円から18,000円へ引き上げられます。

施行時期は2019年の12月からの見通しになります。

 

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自動運転レベル3の定義と内容をわかりやすく説明

 

自動運転には、レベル0から5まで存在しており、以下のように定義されています。

レベル0(運転自動化なし)運転者が全ての運転操作を実施する。

レベル1(運転支援)システムが前後・左右いずれかの車両制御に係る運転操作の一部を行う。

レベル2(部分運転自動化)システムが前後・左右両方の車両制御に係る運転操作の一部を行う。

レベル3(条件付運転自動化)限定された条件のもとでシステムが全ての運転タスクを実施するが、緊急時などシステムからの要請があれば運転者が操作を行う必要がある。

レベル4(高度運転自動化)限定された条件のもとでシステムが全ての運転タスクを実施するが、システムからの要請などに対する応答が不要となる。

レベル5(完全運転自動化)限定条件なしにシステムが全ての運転タスクを実施する。

 

簡単に説明しますと

レベル0:今までの運転支援機能がついていない車

レベル1:運転支援機能(車線逸脱を検知しステアリングを補正・先行車との距離を一定に保つために自動でスピード調整をする機能)のいずれかを搭載する車

レベル2:運転支援機能の両方を備えた車

ここまでは厳密には「自動運転」とは言いません。正確には「運転支援」です。よってドライバーは基本的に車を運転していなければなりません。

レベル3:ここからは本来の「自動運転」となります。高速道路などの特定条件でドライバーの代わりに運転を代行できるシステムを搭載した車です。ドライバーが運転に関わるのは、緊急時や、システム作動が不可能になった時だけです。

レベル4:レベル4になるとレベル3に加えて緊急時の操作も自動化されます。但し自動運転できる場所は高速道路等限定されますので、ドライバーが運転席を離れることはできません。

レベル5:これがいわゆる「完全自動化車」です。砕けた言い方をすると「寝ていても目的地に連れて行ってくれる」という車になります。

 

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自動運転レベル3の自動車メーカー各社の現状

 

ここまで自動運転について説明してきましたが、日本が誇る自動車メーカーはどの程度まで開発が進んでいるのでしょうか?

 

トヨタ自動車は、現状「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」というシステムを搭載する車を販売しており、これはレベル1・レベル2相当です。レベル3については高速道路等におけるシステムを2020年ごろ、一般道におけるシステムを2020年代実現する目標を立てています。

 

日産自動車は、現状レベル2に相当する「プロパイロット」機能を搭載した車を販売しています。また2019年秋に発売するスカイラインに高速道路での手放し運転を可能にする「プロパイロット2.0」機能が搭載されます。しかしこれはレベル3ではなくレベル2に相当します。レベル3については「プロパイロット3.0」と称し交差点を含む一般公道まで適用できるシステムを2020年までに導入する予定になっています。

 

ホンダは、現状安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を開発しており、衝突軽減ブレーキやアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、車線維持支援システムを備えています。今後は、高度なレベル2として高速道路での自動運転の実用化を2020年を目処として実用化し、レベル3へ発展させ、2025年以降に高速道路でのレベル4自動運転の実現を目指しています。

 

これに対して海外のメーカーの現状はどうなっているのでしょうか?

 

まずドイツのメーカー・アウディは、世界初のレベル3を搭載した量販車「Audi A8」を発売しています。「Audi AIトラフィックジャムパイロット」というシステムを搭載し、時速60キロ以下の高速道路という限定条件ながら自動運転が可能になっています。ちなみに現行の日本の法律では「Audi A8」は運転できません。またアウディはレベル4を搭載したコンセプトカーも公開しており、日本メーカーの先を行っています。

 

同じくドイツのメーカー・BMWは、衝突回避・被害軽減ブレーキ、アクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を搭載した「ドライビング・アシスト・プラス」を標準化しています。今年の夏以降にはレベル2に相当する「渋滞運転支援機能」を搭載した車を導入予定です。

 

アメリカの電気自動車メーカー・テスラは、レベル2を搭載する車を販売しています。レベル3を搭載する車の導入については未定だそうです。

 

スウェーデンのメーカー・ボルボは、レベル2相当のシステム「パイロットアシスト」を装備した車を販売しています。レベル3については、運転主体がドライバーと車双方にまたがることを懸念しており、レベル3をスキップして2021年までにレベル4の実用化を目指すこととしています。

 

 

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自動運転レベル3に対する日本の政策

 

内閣府は、2018年4月に「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システム研究開発計画」発表しています。

内容は、2020年を目途に自動運転レベル3、2025 年を目途に自動運転レベル4の市場化がそれぞれ可能となるよう、研究開発を進めて必要な技術の確立を図るとしています。

法律的には前述した、道路交通法改正によってレベル3までの走行が解禁となります。

 

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自動運転レベル3に対する海外の政策

 

自動運転に対する海外の政策はどうなっているのでしょう?

 

アメリカでは、2017年9月に連邦法「車両の進化における生命の安全確保と将来的な導入および調査に関する法律(SELF DRIVE Act.)」が下院で可決され、各州の独自ルールを作るのではなく統一ルールを策定していくという動きになっています。

 

ドイツでは、2017年3月に自動運転レベル3を解禁する内容の法律が可決されています。この法律には自動運転にて事故が起こった場合の責任の所在を明確にする条項もあります。

 

イタリアでは、2018年4月に、公道上で自動運転の実証実験を認める法律が施行されています。

 

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自動運転レベル3実用化への課題

 

現在実用化へ向けて佳境に入っている自動運転レベル3ですが、問題も存在しています。

レベル3では自動運転ができる場所が特定され、緊急時にはドライバー自身が運転する必要があるため、事故が起こった場合の責任の所在があいまいになることが考えられるのです。

よってボルボ社などはレベル3をスキップしてレベル4の早期実現を目指しているのです。

 

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まとめ

 

免許取得時にマニュアル車に乗っていた私は、「自動運転」と言われてもピンとこない世代の1人です。

基本的には「車」を信用せず自身の技量で安全運転を心がけてきた方にとっては、「自動運転なのでハンドルもアクセルもブレーキも操作する必要がないよ」と言われてもにわかには信じがたいです。

しかし技術は日進月歩で進化しています。いつの日か車の免許というものが必要なくなり、誰もが車に乗り、事故の無い世の中になる日が来るのでしょうか?

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