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イギリスで、メイ首相に代わって、ボリス・ジョンソン新首相が誕生しました。

洋の東西を問わず、現在はポピュリズムの時代と言われています。ポピュリズムの定義は、人によってまちまちで、はっきりした基準がありません。

風貌が似ていることから、「イギリスのトランプ」と言われているジョンソン首相ですが、二人共ポピュリストと言われています。

今まで、右傾化という便利な言葉で、何もかも一緒くたに表現していた政治思想に対して、明らかに分けて考える言葉が台頭してきています。

では、ポピュリズムとは何なのか?

今までの左翼思想や右翼思想とは、何が違うのかを解説してみたいと思います。

 

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ポピュリストとは?ポピュリズムとは?わかりやすく簡単に要約!

ポピュリズムは、一般大衆の利益や権利を守り、大衆の支持のもとに、既存の体制側や知識人などに批判的な政治運動です。

そして、ポピュリストとは、それを体現する政治家・思想家の事を指します。必ずしも、全てを表していませんが、大衆迎合主義と訳される事が多いです。

政治運動と書いて、政治思想と書かなかったのは、ポピュリズムに思想的な背景が乏しいからです。

左翼にしても、右翼にしても、思想的なバックボーンがあり、政治は思想に沿って決定されます。つまり、現実との折り合いをつけながら行うにしても、思想は政治を行う上での軸になっています。

その為、失敗した政治家というのは、思想色を強く出し過ぎたゆえに、現実を見る事を忘れ、結果として国家と国民に甚大な被害を出しています。

具体例を出しますと、原始共産主義思想に溺れたカンボジアのポルポト政権は、自身が思想的に正しいと思う社会を実現する為に、都市部の人間を強制的に開墾地に移住させ、荒れ地の開墾に従事させました。

労働こそが尊いという思想から、知識人の資格を剥奪し、書物は焚書して、旧体制の国民が知恵をつける事を禁じました。

その一方で、まだ知恵のついていない、幼い子供を親元から引き離して、国の施設で洗脳教育を施し、「新時代の国民」として優遇しました。この思想に基づいた政治によって、200万人の国民が殺されたと言われています。

軍国主義についても、思想的なバックボーンが真逆なだけで、引き起こす結果については大差ありません。

右翼思想の場合には、国粋主義者の愛国心という名の狂信や、自国の文化や体制の膨張願望が原動力になっていて、国外や国内に敵を作り、その脅威に対抗しなければならないという理屈で、軍備や軍隊の増強を行い続けます。

結果として、周囲の国から見て、存在自体が脅威となり、なにかしらのキッカケを皮切りに、戦争に突入する事になります。

もちろん、前述の例は、判りやすく極端な例を出しただけで、多くの場合、思想的なバックボーンを抱えつつも、現実と折り合いを取りながら、国を運営するのが普通です。

しかし、思想と政治というものが、密接に関係している事は、ご理解いただけるかと思います。

ポピュリズムの特徴は、大衆迎合が政治運動になっているので、特定の思想に囚われない事が特徴になっています。

つまり、その時の大衆が何を望むかによって、政策も変わるのです。その為、左派ポピュリズム・右派ポピュリズムが存在します。単に、大衆がその時に望んでいて、勢いがあるのが、どちら寄りの政治色かという違いに過ぎません。

左派ポピュリズムの特徴としては、減税・福利厚生の充実・年金の増額・補助金の支出・公共事業の積極投入・反原子力発電・軍事費の削減・ポリティカルコレクトネスの推進があります。

右派ポピュリズムの特徴としては、移民反対・仮想敵国の排除・必要な軍備増強・反グローバリズム・ナショナリズム・保護貿易主義・福祉の抑制などがあります。

並んでいる項目を見ると判るように、思想的に左右どちらの陣営であっても、必要ならどの項目も政策に取り入れられています。それは、思想に沿った社会を実現するのが目標だからです。

ポピュリズムの場合、その時の大衆が望むもので政策を決めるので、同時に実現不可能な事柄や、思想的に矛盾する事柄でも、並立する事があります。

その為、「船長のいない船」のような政策的な迷走や、現実的に無理な政策を、大衆の支持を取り付ける為だけにゴリ押しする傾向があり、結果として国政を混乱させる事があります。

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ポピュリズムと民主主義の違い

民主主義は、政治的な課題を解決するにあたって、議論を通じて最適解を見つけようとする政治体制です。

異なる意見の存在を認める事が、成立する前提として存在します。そして、それを権力で排除する事を防ぐ仕組みが制度的に備わっています。

ポピュリズムの場合、多数の意見を代弁し、実現する事が目的になるので、議論する事は手続きに過ぎません。

ポピュリストにとって、目指す目標は最初から決まっていて、それ以外の意見というのは、妨害するもので、論破すべき敵という事になります。

実現した事により大衆の強力な支持が取り付けられるので、それが引き起こす結果については、希望的観測に基づいて甘く考えている事が多いです。

そういう意味で、政治のバランス的に、とても危うい政治運動と言えます。

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ポピュリストの例や政党(日本)

山本太郎氏が率いる「れいわ新選組」が、左翼ポピュリズムの政党と言われています。前述のように、ポピュリズムは思想的なバックボーンが希薄なので、判断するには、実際に行ってきた政治行動や、公約を見るのが一番です。

  • 政治資金は、全額寄付金で賄った。(最終的に4億円越えの集金に成功)
  • 重度障害者の立候補者起用。
  • 生活困窮者への救済金の配布。
  • 奨学金の徳政令。
  • 消費税廃止。
  • 原発の即時停止。
  • ニューディール政策のような巨大公共事業を起こす。
  • 資金は、国債の増発で賄う。

それぞれ、実現したら良いなあと思う項目が並び、政治行動も大衆の味方をアピールし、ポリティカルコレクトネス支持層にも配慮したものになっています。

「貴方は、生きているだけで価値がある」というキャッチフレーズも、競争社会が前提の資本主義や自由主義に異議を呈していて、とても耳に心地よい言葉です。

しかし、現実と照らし合わせて、その実現性や、それが国の財政に引き起こす結果に対して、熟慮されているかと言えば、とてもそうは思えません。

大衆の支持を獲得する為に必要な事であって、目指すべき現実的な社会が定まっていないのです。

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ポピュリストの例や政党(海外)

苦労人のメイ首相に代わって新首相になる保守党のボリス・ジョンソン氏が右翼ポピュリストであると言われています。

彼自身は、欧州議会議員の父親をもち、裕福な家に産まれ、イートン校・オックスフォード大学というバリバリのエリートコースを歩んでいます。

彼がターゲットとするのは、EUが加盟国に押し付けるグローバル基準に対する反発です。

例えば、「男女平等」というポリティカルコレクトネス的発想から、EU加盟国の生命保険の掛け金は、トラック運転手であっても、専業主婦であっても同額になっています。

かつては、その職業における事故に遭遇するリスク等を査定して、危険な職業は掛け金が高め、危険の無い職業は、掛け金が低めになっていました。

しかし、そこに思想が入り込むと、「差別」になってしまうんですね。これによって、女性の掛け金は引き上げられて、かえって経済的に圧迫しています。

こういう、おかしな基準を上から押し付けてくるEUという存在に対して、反発する人達の望む政策を展開するのが、ジョンソン新首相の狙いです。

その為には、中流以下の人々の支持を取り付けないといけないので、高級自動車で移動する議員が多い中、わざと自転車で演説会場にかけつけるような演出をします。

彼は、EUの政策を槍玉に挙げ、その一つ一つをこきおろして、聴衆の不満を煽ります。

「政治を自国に取り戻せ。その為には、EUと合意など成立していなくても、ブレグジットだ」これが、支持を得る為のキャッチフレーズです。

しかし、彼が政策として掲げている中には、「富裕層に対する減税」など、自身の属する階級に有利働くものも含まれています。

そして、おそらく彼は、「貧困」というものを、一度も経験していない人間です。

彼も、合意無き離脱を実行した後に、イギリスを襲う様々な国難に対して、熟慮しているかと言えば、そうは見えません。

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まとめ

結局、ポピュリズムというのは、大衆の願望を政策として掲げるので、統一感に欠き、実現性に乏しく、支持を集めるツールとして使われる傾向があります。

大衆の望む事を列挙するので、実現したい社会のビジョンがあるわけでもなく、全体として、どちらの色が濃いのかで、右派と左派が決まります。

多くの場合、財政を無視した資金の投入で、一時的に政策を実現するので、継続性が無く、国の未来に重大な禍根を残す事も多いのです。

将来の事を何も考えずに政策を無理やり実現させても、支持を集めた当人が政権に居座っている間くらいは、絶賛されます。

しかし、そのツケというのは、必ず支払う事になります。

ポピュリストは、「人民の代表」という看板が命になるので、それに疑問を呈する勢力は、徹底的に排斥し、敵として憎悪の対象にします。

そして、大衆の望む政策を実行しているという錦の御旗で、議論する場さえ必要無いと断じます。

肥大化したポピュリズムは、極左・極右と同程度には、危険な存在なのです。

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