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左派ポピュリズムとは?わかりやすく簡単に説明!山本太郎れいわ新選組について調査!

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2019年、夏の参議院選挙も終わりました。

終わってみれば、24年ぶりに50%を割る低投票率で、日本は政治的に、まったく盛り上がっていない事が実証されてしまいました。

一つには議席の獲得を巡って、野党全党が選挙協力をするなど、今まで何度も繰り返された仲間割れ必至の選挙ありきの野党体制。

公約一つ出すにも、「安倍首相と何が違うか」という視点でしか立案できない、安倍降ろしありきの絵に描いた餅提案。

選挙妨害に嬉々として、大声を張り上げ、それで何かを成し遂げたかのように満足する「市民活動家」

この硬直した、「いつか見た構図」が、選挙民の足を遠ざけているのでしょう。

そんな中で、山本太郎議員が代表を務める「れいわ新選組」が、4月1日の結党3ヶ月で、国政の場に2議席を確保するという快挙を成し遂げました。

与党圧勝の全体図は変わりませんでしたが、野党のあり方に一石を投じた「れいわ新選組」について、探っていきます。

左派ポピュリズムとは?わかりやすく簡単に説明!

左派ポピュリズムの特色

「れいわ新選組」は、左派ポピュリズムの党と言われています。

左派の鉄板政治姿勢である、人権・平和・平等といった概念に、反エリート・庶民優遇など、人々に受け入れられやすいポピュリズム政策を結びつける点に特徴があります。

山本議員が口にする「生きているだけで、貴方は価値がある」は、人間は皆平等であり、特定の価値観で選別されたり、差別される社会はおかしいという視点に貫かれています。

これは、競争社会を前提にした資本主義や、同一の価値観で世界を覆う、グローバリズムとは、真逆の考え方です。

具体的に何をするかという事、市民が何を望んでいるかという事が政策の柱であり、その意味でポピュリズムです。

逆に左派の特徴と言われる概念的な正義や、理論的な正しい社会構造の実現、階級社会の打破といった思想には、あまり重点を置いていません。

そうした意味で、事の良し悪しは別にして、選挙民に選択肢を与えるという意味で、真の野党と言える存在になり、選挙民の支持を集めました。

ネットで展開した、寄付金の募集は、最終的に4億円を超える資金を集めました。そして、寄付金のみで選挙活動を賄うというスタイルも「庶民に支えられる政党」という効果的な演出になりました。

「(支持者が)おかずを1品減らしたり、外食をやめたりして、無理をして積み上げてくれた」と、山本議員は語り、庶民に支えられた政党である事を全面に出しています。

また、消費税廃止という選択肢を、はっきりと表明した点も、他の野党との違いを際立たせました。

左派ポピュリズムの弱点

結局のところ、ポピュリズムですから、選挙民の感心を集めるのは、「大衆迎合」をしているからです。

その為、公約や政策が、現実離れしたおとぎ話になりやすくなります。

例えば、「れいわ新選組」の公約の一つに、原発の即時禁止がありますが、先んじて推進しているドイツの電力事情を見れば、容易で無い事は直ぐに判ります。

また、生活困窮者へお金を配るという政策も、財源を全て国債で賄うとしています。

売れ残りが発生し始めている日本国債が、それほど都合よく大量に売れるかどうか。現実性が、極めて疑われます。

日米地位協定の見直し・辺野古基地建設中止にしても、アメリカという相手がいる事で、日本の要望が通る見通しは、明るくありません。

多くの政策が、「なんの問題も無く実現すれば、良いですね」という但し書きが付くものなのです。

山本太郎「れいわ新選組」とは?

れいわ新選組の概要

2019年4月1日、参議院議員の山本太郎氏が、同年夏の参院選に自身を含め複数候補の擁立を目指し設立。10日に結党記者会見を行い党の理念や政策を発表した。

政策としては、「消費税の廃止」を前面に押し出し、「法人税への累進制導入」及び「新規国債の増発」による財源確保を訴える。また、「辺野古基地の建設反対」、「原発の即時禁止」、「最低賃金1500円」(政府保証あり)、「奨学金チャラ」、「動物愛護」などを掲げる。平和安全法制、テロ等準備罪、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律、特定秘密の保護に関する法律など安倍内閣下で成立・改正された法律の多くを「トンデモ法」と位置づけ、その見直し・廃止を主張している。

代表の山本氏は重度身体障害者、性的少数者、派遣労働者、コンビニ加盟店ユニオンの労働運動家、公明党の方針に異を唱える創価学会員など、社会的弱者を中心に参院選候補者を告示日前日までに9人擁立した。そして山本氏自身は東京都選挙区から比例区に移り、かつ比例区特定枠に重度身体障害者2名を選ぶことよって背水の陣を敷いた。理念が共通すれば、党派を超えて地方の他党候補者の応援演説に入るなど、異色の街宣活動の模様はSNSや動画投稿サイトなどを通じて拡散され、フォロワー数、登録者数は連日増え続けている。寄付金も7月11日に3億円を超えた。

Wiki Pedia

 

他の政党が、未だに「モリカケ問題」などを持ち出し、「安倍の独裁政治を許すな」で、何年も停滞している中、「れいわ新選組」は、結果的に安倍首相批判を展開していても、対象とする市民を明確に定義して、政策の実現の為に動いている感じを抱かせる選挙活動が、大きく選挙民の支持を得たと思われます。

「れいわ新選組」と比べると、どうしても他の野党は、議席の為に選挙戦を展開しているように見えますし、安倍首相でなければ、誰でも良いという姿勢がミエミエで、自ら政権を取りに行く意欲も薄く見えます。

2019年参議院選挙結果

立憲民主党は、8議席を伸ばしましたが、野党全党が選挙協力をした結果としては、まったく喜べない結果に終わりました。

まとめ

日本の政治は、野党と与党で批判の水準が、まったく違うという異常な構図が長年続いてきました。

野党は与党の失点稼ぎに汲々として、失言の言葉尻を捉えては、責任追求と称して辞任を要求し、閣僚の内の何人を辞めさせたかを誇るような議会運営が日常化しています。

その一方で、労力をかけて準備された議案が、時間切れで審議されず、廃案になったり、次回に持ち越されたり、国政が停滞して久しいです。

何かにつけて、野党が抜く審議拒否も、この傾向に拍車をかけていて、何かの冗談かと思うレベルにまで落ちています。

その割に、野党議員が不祥事を起こしても、説明責任すら追求されず、うやむやの内に不問に伏される事が多いです。

少なくても、政権を取りに行く気があるなら、一貫した政治理念に基づく議案を発議して、今の状況でできる事を粛々と進める姿勢が大事です。

「れいわ新選組」は、実現性に疑問符が付くものの、数十年ぶりに権力闘争よりも、政策論争よりの公約を掲げた政党だと思います。

今後が、どうあれ、成り行きを注目したいですね。

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