2018年9月に発見され大騒ぎとなった豚コレラ(とんこれら)。被害は5府県に及び、冬によく起こる鳥インフルエンザと並んで畜産業者さんにとっては悩みの種のようです。
今回は「豚コレラ」の様々な疑問について調べてみました。
目次
豚コレラ(とんこれら)とは?
豚コレラ(とんこれら)とは、豚コレラ(とんこれら)ウイルスによる豚・イノシシが罹患する熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴となります。
感染した豚・イノシシへの接触と、当該豚・イノシシが排泄した汚染物に接触することにより伝播します。今回の件は、汚染したイノシシに接触したネズミが豚舎に入り込み媒介したのではないかと分析されています。
現在治療法が存在しないため家畜に感染をすると甚大な被害が起きる可能性があります。
豚コレラの読み方はなぜ「とんこれら」?「ぶたこれら」との違いは?
豚コレラには2種類の読みが存在します。1つ目は「とんこれら」で前述したものです。
もう1つは「ぶたこれら」これは、人間にも食中毒を引き起こすサルモネラ菌の1種であるブタコレラ菌が引き起こす感染症で、これは人間にも感染する可能性があります。
この2種類の読みは漢字にすると「豚コレラ」になり、今回の騒動でも報道機関によって読みをふるかどうかの対応が分かれています。紛らわしいと思いますので、いっその事全く違う名前にする(例えば「イノトンコレラ」等)という風にすべきだと思いますが、皆さんはどう思われるでしょうか?
豚コレラ(とんこれら)とアフリカ豚コレラとは全く別の病気ってホント?
話がややこしくなりますが、豚コレラ(とんこれら)とは全く別にアフリカ豚コレラ(あふりかとんこれら)と言う病気も存在しています。
アフリカ豚(とん)コレラは、アフリカ豚(とん)コレラウイルスが豚・イノシシに感染して引き起こす病気で、発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病です。
アフリカ豚(とん)コレラは、ダニが媒介することや、感染畜等との直接的な接触により感染が拡大します。この病気も有効な治療法がなく発生した場合畜産業界への甚大な被害が予想されます。
なおこの病気は、豚・イノシシでも日本では確認されたことはありません。主にヨーロッパ・中国で感染が確認されています。中国までに来ているということは、陸続きの朝鮮半島やベトナム等の東南アジア、中国と貿易をおこなっている日本も注意が必要ですね。
豚コレラ(とんこれら)は人間に感染する?肉や内蔵を食べると影響は?
これだけ怖い病気となると人間に伝染るかどうか非常に気になりますよね?
結論から言うと、豚(とん)コレラ・アフリカ豚(とん)コレラ共、人間に感染することはありません。感染した豚やイノシシの肉や内臓を食べても人体に影響はありません。
対策も十分で今回の騒動でも感染した豚は流通していません。
まとめ
今回は豚(とん)コレラについて調査しましたが、この病気が豚やイノシシ・豚を飼っている畜産業界の方以外には、心配のないことがわかりました。
しかし心配ないとは言っても、一旦広がってしまうと畜産業界に大ダメージを与え、ひいては国産豚肉が手に入りにくくなるという事態になる可能性があります。
今回の件で殺処分された豚の総数は12万頭にのぼるとも言われています。豚肉好きの私にとっては卒倒しそうな数です。笑い事ではなく畜産業者にとっても死活問題であることは確実です。豚肉には、トンカツ・生姜焼き・回鍋肉と食卓を賑わす美味しいおかずになります。国(農林水産省)や地方自治体の関係者には万全の対策を講じてもらいたいものです。
今回も記事をお読み頂きありがとうございました。