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今年の大型イベントのG20サミットが、無事に大阪で行われました。

予告されていたとはいえ、交通規制や、駅でのロッカー、ゴミ箱の使用禁止と、市民生活にも多大な影響が出たようです。

米中貿易戦争や、香港大規模デモ、イラン制裁激化と、国際関係が捻れる中で、話題の焦点は一堂に会する各国首脳同士の動静に集中しています。

しかし、その影で、目立たないながら、現在世界で懸案になっている事柄に関する、重要なルール作りのステップが踏み出されました。

大阪トラックと言われている、それは、間接的に国家間の紛争の原因になりつつある問題に関する、ルール作りの試みです。

ある意味、サミットで取り扱う議題として、相応しく、かつ重要な課題に切り込んだ「大阪トラック」とは何か?

現状で判る範囲で、調べてみました。

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G20で安倍首相が開始宣言した大阪トラックとは?

大阪トラックとは?

安倍首相が、G20のデジタル分野経済分野のイベントで、創設を宣言した、「国境を越えた自由なデータ流通のルール作りを多国間で交渉する枠組み」の名称です。
個別にバラバラに話し合うのではなく、話し合いのホームグラウンドを創設して、国際標準として規格化を推進していきましょうという宣言とも言えます。
実質的な動きは、WTOに加盟する80カ国程の有志国が、既に議論に着手していて、「大阪トラック」という宣言は、いわばお披露目の号砲と言えます。

大阪トラックが必要な背景

実は、これがかなり根深く、間接的に、最近起きている国家間紛争や、グローバル企業と国家間の紛争にも絡んでいます。
ビッグデータという言葉を聞いた事があると思いますが、これはある事柄について収拾された膨大な量のサンプルデータを差します。
分母の大きなデータを分析する事で、偶然によるブレを排した、再現度の高い、予測データを取る事ができます。
このデータの価値は、現在ではマーケティングや、事業の展開予測、防災など無限の応用が効く為、現代のダイヤモンドとも言われています。
当然ながら、価値のあるものは、不正な手段で盗んだり、人権を踏みにじる形で不当に集めたりという事が発生します。

実は、ファーウェイの規制を中心に展開している米中貿易戦争も、このデータ流通の主導権を巡る争いに端を発っしています。
また、ヨーロッパで、アメリカのSNSサービスが、プライバシー保護の問題で、EUとしばしば対立しているのも、問題の本質は個人データの取扱に関する考え方の違いです。
例えば、27億人分の詳細な個人データを持つFaceBookは、他と比べて、マーケティングで圧倒的に有利な展開が可能で、それが独占禁止法と絡んできたりします。
中国のAmazonと言われているアリババの持つ個人情報は、共産党の持つ戸籍よりも価値が高いと言われ、共産党が自由に閲覧できるため、人権侵害の道具になっているという指摘もあります。
例えば、医療の分野などでは、世界中の病院で採集される症例のサンプルが、自由に流通すれば、新薬の開発のコストが下がり、開発スピードが上がります。その他にも、治療に関する様々な有益な情報をデータ分析から導き出せます。人権を無視できる独裁国家で無い限り、こういうデータを民間企業が収拾するには、莫大なコストが必要です。
実は、中国の隠れたコストの優位性が、プライバシーや人権を無視した、サンプルの収拾にあると言われていて、その判りやすい例が、世界でもトップレベルにある、AIによる顔認証システムです。中国全土にある2億台とも言われる監視カメラと連携すると、あの広い大陸のどこにいても、居場所を特定されてしまいます。そのシステムが開発できたのは、ベースの顔情報を、共産党が提供したからだと言われています。もちろん、本人の許可など取らないで。

トランプ大統領が声高に言っている不公正な競争には、こういう点も含んでいて、単に輸出品の価格が不当に安い事より、むしろこちらが主眼になっています。

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大阪トラックはいつまでに実施?

今は、「さぁ、皆さん。同じテーブルに座りましたね。では、前途を祝してカンパーイ」と言ったところです。

今回のサミットでは、安倍首相が、とにかく未参加の国へ声掛けして、テーブルに座る事を説いて周っていました。

国VS国、国VSグローバル企業、文化や人権問題まで内包する上、将来的な莫大な利益もからむ案件なので、前途多難が予想されます。

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大阪トラックの参加国は?

現在のところ、WTOに参加している約80カ国の有志国が、そのまま活動ホームとして参加しています。

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大阪トラックの問題点は?

利害関係が複雑に衝突しているので、「信頼あるルールの下でデータの自由な流通を促進する」事が、とても難しい点です。

アメリカと中国が問題にしているのは、人権無視の下で低コストで集めたデータで競争力を育てた事への不公正な競争に対する是正です。

EUとSNS企業の間で揉めているのは、主に個人の人権やプライバシーと、企業側がやっている独占的に所有している個人データを使った市場支配に対する懸念です。

まともに人権に配慮しながらサンプルを収集するとなると、ほぼ不可能か、莫大なコストがかかる為、新技術や新薬の開発が停滞する可能性も出てきます。

それよりも、今問題なのは、国を巻き込んでハッキングによって、安易に手に入れようとする動きも活発になってきている点です。

つまり、ビッグデータが犯罪を誘発しているわけです。裏返せば、それだけのリターンが見込めるという事でもあります。

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まとめ

「大阪トラック」という試みは、いつか着手しないといけない、ネットワーク時代の課題に着手したという点では評価できます。

ただし、余りにも生々しく、各国・各組織の利害が対立していて、情報という形の無いものを扱うので、ただのセレモニーで終わる可能性も高いです。

その難易度の高さは、トランプ大統領が国力を総動員して、リスクをとっても、中国共産党に貿易交渉の条件を飲まそうとしているのを見ても明らかです。

また、情報そのものが、そのままで価値を持っているわけではなく、そこから何を導き出すかという分析ノウハウを含めて価値が付くのも、問題を複雑にしています。

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