ドイツのメルケル首相が7月10に、公務中に震えが止まらなくなる事態が起こりました。
ここ一ヶ月の間で、3回目になり、健康不安説が高まっています。
いずれも式典の最中など、直立不動の姿勢を、保つような場面で起きていて、震える体を自制するような動作を見せる様子も見られます。
その様子は、いずれも報道機関のカメラに記録されていて、尋常では無い様子が確認できます。
「ドイツのお母さん」と言われ、G7の中でもリーダーとしての就任期間が最長であるメルケル首相に何が起こっているのでしょうか?
メルケル首相のこれまでの震えの症状
一回目
https://twitter.com/OoRpnr/status/1141186345815048193
今年の6月18日に、ウクライナの大統領を迎えて、ベルリンで面会した時に起こりました。
意思を振り絞って、制御できない体を押さえつけるような仕草が見えます。
これは、普通に救急車を呼びたくなる状態ではないでしょうか。
専門家の見解としては、「暑さによる脱水症状によるもの」で、水を飲んだ後は、収まったと言います。
確かに脱水症状で、意識の混濁や、頭痛や、吐き気がありますが、体が痙攣するというのは、重度の症状で、救急処置が必要な段階です。
高齢者の脱水症状は、若年者よりも症状が重くなる事が多いのですが、どうも説明がつかないぐらい深刻に見えます。
むしろ、糖尿病などで起きる、体の震えに見えます。
2回目
メルケル独首相、公務中に再び震え。 pic.twitter.com/GX0EzlKEKH
— ロイター (@ReutersJapan) June 29, 2019
2回目は6月27日、フランク=ヴァルター・シュタインマイアー大統領との公務中。
この時、一度始まった震えは、意思の力では止める事ができず、大統領の演説が終わるまで、ひたすら耐えているように見えます。
この時は、差し出された水も、拒否しています。本当に、熱中症なのでしょうか?
3回目
https://twitter.com/xcvbnm67890/status/1148980780892213248
膝まで、ガクガクしているのが、はっきりと判ります。首相のただならぬ様子に気がついた周りの人が、心配そうに見守っているのがはっきりと確認できます。
つまり、アップで寄ったカメラだから、確認できる震えではなく、周囲にいる人にも、はっきりと視認できる震えだという事です。
メルケル首相の震えの理由は?なんの病気?
意識がしっかりしているのに、体の制御だけが効かないように見える症状から、パーキンソン病ではないかと噂されています。
パーキンソン病は、森光子さんや永六輔さんなど、日本の多くの有名人も患い、実質的な「死因」となった重大疾患です。
ちなみに、あのヒトラーも患っていたとされています。
また、症状の進んだ糖尿病では、という見方もあります。血糖値が下ると、震えのような症状が出る事があります。
水を飲んで収まるという部分も、喉の乾きが促進されて、水を異常に欲しがる糖尿病の症状と合致します。
そのほかには、抗うつ剤の副作用、血液循環の不良による症状、甲状腺の機能亢進などが原因に上げられています。
いずれにしても、公式の発表が無いので、あくまでも、外から見た医師の見立てに過ぎませんが、もし健康不安があるなら、公人として明らかにする義務もあると思います。
メルケル首相の震えはパーキンソン病?症状は?
パーキンソン病は、脳の中のドパミン神経が脱落して、無くなっていってしまう病気です。
進行性の病気で、一度発症すると、自然治癒する事はありません。
遺伝性で発症するケースもありますが、殆ど場合、発症する原因は不明です。
加齢に伴って発症しやすくなる傾向が高いですが、若年で発症する人もいます。
パーキンソン病では次のような特徴的な症状が出現します。
- 振戦(手足の震え)
- 動作緩慢(動作の鈍さ)
- 筋固縮(筋肉の固さ)
- 歩行障害、姿勢反射障害(小刻みで足をすった歩き方、転倒しやすさ)
病気が進行するにつれ、日常生活に支障が出てきます。
メルケルさん、震えが出てから必ず両手を組む仕草をしてますよね。パーキンソン病患者は振戦の時、無意識のうちに手を動かします。早い時期に診断確定して治療を始めれば、服薬だけで日常生活を送れます。私の母が72歳で発病し96歳で亡くなる迄殆どパーキンソン病の症状が出ませんでした。 pic.twitter.com/oJ4yjeyXz4
— Kenji-T (@0iZMB88ikrvxs0N) June 28, 2019
まとめ
強いドイツ経済を背景に、長年に渡ってEUのリーダーとして、君臨してきたカリスマ指導者のメルケル首相ですが、現在64歳で、年齢的には国のリーダーとして、高齢というわけでもありません。
最近では、EU主導で参加国に押し付けている緊縮政策や、大々的に受け入れてきた移民政策が政治問題化して、その指導力に陰りが出ています。
前回の総選挙では、CDUが大敗をきし、連立内閣の内輪もめで、半年近く組閣ができない政治混乱もありました。
去年の選挙では、バイエルン州、ヘッセン州で連敗し、党首の座を降りています。(ただし、首相は継続。首相が党首ではない、珍しい状態が続いています)
2021年の任期切れをもって、引退する意向を発表しています。
EUの実質的中心であるドイツの政治混乱で、EUの弱体化も心配されています。今後、どう歴史が刻まれても、一時期のヨーロッパを仕切ったカリスマとして、記録される人物だけに、健康問題で退場という結末は、避けたいものです。